レコード再生のためにトーンアームに与えられた大切な要件は、フォノカートリッジがピックアップした音楽信号を正確にフォノアンプへ伝送することです。そのためにサエクでは、高感度で高剛性を極めた独自のダブルナイフエッジ方式を開発いたしました。しかしながら40年前の加工技術でその精度を求めるためには、熟練した職人による組み立てと複雑な調整が必要でした。WE-4700では、ダブルナイフエッジにかかわる主要なパーツはもちろん、トーンアームに必要なすべての部品を内製化しています。加えてWE-4700の鍵を握るダブルナイフエッジ機構には、最新の切削技術を用いてミクロンオーダーの超精密加工を施し動作特性と剛性感を一段と高めています。また内部配線材には高い導通性能を誇るPC-Triple C導体と絶縁材に多孔質の天然素材を用いたオリジナル仕様のケーブルを用いて、微弱な信号の伝送に配慮していることも大きな特徴です。現代の知見と技術によって新たなる始まりを予感させるWE-4700は、フォノカートリッジの能力を極限まで引き出し、これまでに体験したことのないアナログオーディオの未知なる世界を提示します。